野鳥の危機!ツバメが減っているらしい! | ネタきゃっち

野鳥の危機!ツバメが減っているらしい!

ツバメ 暮らし

駅や事務所、交番の軒下などにツバメが巣を作っているのを見かけることがかりますよね。

ツバメの両親がせっせと土を運んで卵を抱卵する巣を器用に作る姿は、こちらも元気をもらえますしヒナが孵れば目じりが下がってしまいます。

しかし、このツバメが今、日本国内で減少しているというのです!

その理由は、家屋の塗装や田んぼの減少などが挙げられます。さらにツバメ減少について詳しく探っていきましょう。

ツバメが巣作りできない家屋の塗装

ツバメの巣

戸建やマンション、ビルなどは、屋外に建てられているということもあり、外壁にホコリや泥がついてしまうことがあります。

昔の木造建築などでは、泥や雨水のシミが外壁についたままのものも多いですよね。

この泥がきちんと付着するという建物が、ツバメにとっては理想の家となるのです。

ツバメの巣の素材は田んぼの泥と藁。これを口で器用に丸めてこねて茶碗のような形に組み上げて、家屋の壁にくっつけていくのです。

しかし最近の戸建て住宅は、外壁に汚れが付かないように、シリコンなどの特殊な塗料が塗られていることが多いのです。

このシリコン塗装の原理というのは、カタツムリの殻からヒントを得て作られたって知っていますか?

カタツムリはドロドロの道をゆっくりのんびり進んでも、住まいである殻には、人間の目には見えない細かい穴とシワが無数にあり、それが水の幕を作ることで、汚がつきにくいい構造になっているのです。

人間の家屋の外壁に、撥水効果のあるシリコンを塗装することで、家を長くキレイに保つことができるという訳なのですが、この自然の原理を生かした発想が、ツバメの生活を脅かしてしまっているのです。

田んぼの減少とツバメの減少

田んぼ
日本の食文化は戦後、一気に西洋化に向かいました。

西洋人の食べるお肉と牛乳とパン。この消費量が米の消費量を超えるほど、日本人には西洋料理が馴染み深いものになっていますよね。

人によっては、朝昼とパンを食べているという方もいると思います。

日本人のコメの消費量が下降傾向にある中で、農家さんは次々と先祖代々受け継がれてきた田畑を泣く泣く畳んでいきます。

もともと田畑だった場所に、新興住宅地になっている光景も、最近では珍しくなくなりました。

この田畑の減少が、ツバメにとっては死活問題なのです!

先ほども申し上げた通り、ツバメの巣の素材は、主に田んぼの土です。

ここに、稲刈りや草刈りなどをした田畑の草を唾液と混ぜて作っているのですが、ではなぜ田んぼの土でなければならないのでしょうか。

田んぼの土は、水気を含むとほどよく固まり、草やワラを入れ込むことでさらに頑丈な巣を完成させることができるのです。

ツバメは平安時代の竹取物語にも出てくるほど、日本人にはなじみのある野鳥です。

家の軒下に巣を作るからと言って、花壇の土ではホロホロと崩れてしまい、茶碗型の巣に仕上げることができません。

これ以上減少させないためにも、みなさんでお米をたくさん消費しましょう!農家さんの助けにもなりますよ。

ツバメが日本にやって来る時期

ツバメ飛ぶ
ツバメは渡り鳥です。

短歌や俳句の季語では、夏の季語として使われています。

ツバメは地域にもよりますが、九州など温暖な地域では2月頃に、関東やそれ以北では3月以降に飛来することが多いようです。

この頃は、まだ田植えの時期ではないので、トラクターに引かれてしまう心配がなく、安心して巣材を調達することができますね。

関東地方では、早いと4月にはツバメの鳴き声が盛んに聞こえるようになります。

ちょうど温かくなり、虫が増えてくる時期ですから、蒸し嫌いの私としては、ツバメはまさに益鳥といえる存在でもあります。

日本で巣作りするツバメの種類

日本に飛来してくるツバメは、フィリピンなどの東南アジアからはるばるやって来るのです。

海外からの長旅は、距離にしておよそ2000㎞以上にもなるといい、途中で大型の猛禽に襲われたり、疲れてしまって命を落とす者もいるそうです。

日本に飛来するツバメは、6種類ほどいるのですが、人間の家屋に巣を作るツバメはイワツバメという種類なのです。

ツバメはオスメス共同で子育てをします。

どちらか一方がいなくなってもヒナは育てられません。

人間と同じ共働きで、日の出とともに働いて、夕暮れと共に休んでいきます。

私たちになじみ深いこの愛しい存在を、優しい目で見守ってあげてほしいと思います。

ツバメを救える!巣の台を設置

巣箱
ツバメの巣が作れない理由として、田畑の減少と人間の家屋に使用されている特殊な塗料が原因ということが分かっていただけたと思います。

しかし、私たちがツバメにできることもあるんです。

それは、かまぼこ板サイズの小さな木の板で、巣の台を設置してあげることです。

巣を置く場所があれば、ツバメはうまくそこを利用してくれます。

できれば西日が当たらない、ムクドリやカラスなどの外的からヒナを守れる軒下がベストです。

ツバメは家を汚すから嫌い!という方に、ムリしてお願いは致しません。

少しでも力になりたいという方がいらしたなら、どうか協力してあげてください。

ツバメは人が思っている以上に器用で頭のいい鳥です。

カップラーメンの入れ物なども巣として利用してくれます。

ツバメの減少を防ごう

ツバメの減少についての記事はいかがでしたでしょうか。

交番の軒下に巣を構えているのを見ると、「こいつ、見る目あるなあ」と、感心してしまうことがあります。

ツバメがいなくなると、蚊や蛾などの害虫がたくさん増えてしまいます。

かまぼこ板やカップラーメンのカップも巣として代用してしまうお茶目なツバメ。

平安時代から日本人とともに歩んできたツバメ、これ以上の減少を防ぐためにも、みんなで力を合わせて守っていきましょう!

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